地目変更登記ってなに?

地目変更登記..聞き馴染みの無い言葉ですよね?地目ってなに?

地目変更登記について知りたい事、気になる事をまとめて見ましたので。ぜひ最後まで読んでみてください。

そもそも地目とは

「地目」とは、土地の用途に応じて定められるもので、23種類あります。

私が土地家屋調査士として業務を行う中でも、頻繁に見る地目は限られています。

「宅地」「田」「畑」「雑種地」「公衆用道路」

この5種類あたりが目にする事が多い地目です。

それらの意味するところは、読んで字のごとく、という感じで何となく理解できると思います。

「宅地」は建物を建てるための地面、「田」「畑」は分かる。公衆用道路は、まあ道路なのかな?と言った感じですが、その通りです。

雑種地は分からないですよね?

雑種地とは、他の22種類にいずれにも該当しない土地の地目として使用されるとされていますが、

実務的には、駐車場や資材置き場が「雑種地」に該当します。

ちなみに、地目が公衆用道路だからと言って、市町村などの行政が所有しているとは限りません。

個人の土地であっても、道路として使用していれば「公衆用道路」という地目になります。

現況が変わったときに申請する

地目変更登記はいつ申請するのでしょうか?答えは地目が変わった時です。

近い将来こんな風に変わる予定だから地目変更登記を申請しようとしても、変わる予定で出しても申請は通りません。

実際に地目が変わった、用途が変わったときに申請できるのです。

土地家屋調査士に依頼する場合は地目が変わったことが分かる写真を添付しなければいけませんし、法務局の職員が現地に調査しに来る事もあります。

誰が申請できるか

土地の所有者が申請できます。

逆に言えば、

お父さんの土地を息子が申請、とか

妻の土地を夫が勝手に申請、というのは出来ません。

ちなみに、亡くなった方名義の土地であれば相続人から申請できます。

共有の場合はどうでしょうか?共有の場合はそのうちの誰か一人からでも申請ができます。

同じ土地の登記で言うと、分筆登記や合筆登記は「共有者の持分の過半数を超える者」からの申請が必要なため、複数人あるいは全員での申請が多いのですが、

それらとは扱いが違うという事に注意が必要です。

申請義務はある

地目変更登記は、変更から1月以内に申請しなければいけいないと規定されています。申請されない場合は、過料の可能性があります。

過料になった、という例は今のところ見たこと聞いたことはありません。

農地が農地以外に代わるパターン

農地とは、「田」と「畑」の事です。

農地は農地法という法律で守られ、大切に扱われているため地目変更においても取り扱いが他と異なります。

農地転用という手続きが必要なのです。

事前に農地転用の許可申請(又は届出)を出していると、許可証が発行されるのですが、その許可証を地目変更登記の申請に添付しないといけないのです。

農地転用は、申請してから許可が出るまで1月~2月かかる事もありますし、そもそも「転用不可」な農地もありますので、注意が必要です。

私の経験ですが、一見周りに家も建っていて転用しても良さそうに感じる土地があり、不動産屋の方と地主さんも、転用できる=売買できるという方向で話が進んでいた案件がありましたが、結局「転用不可」な農地だと後日判明したため、売買がなくなる、という事もあり、見た目だけでは分からないなと感じました。

早い段階で地区の農業委員会に確認した方が良いですね。

まとめ

地目変更登記とは、土地の使用用途が変わった時に申請する。

申請義務があり、所有者から申請ができる。

共有者がいる場合は、共有者の一人から申請できる。

農地の場合は事前に「許可・届出」が必要。

この記事が少しでもみなさんのお悩みの解決、財産を守る事にお役に立てればと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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